皆様、こんにちは。
本日はまたパチンコ業界に関するエントリーとなります。
数日前に更新したパチンコパチスロライターイベント規制についてのエントリー、こちらもかなり業界に影響を与えそうなニュースだったわけですが、ちょうどそのすぐ後に更に影響のありそうなニュースがありました。
それが「パチンコ店の全店禁煙化」についてのニュースです。
以前のエントリーはこちら。
都内ライターイベント禁止を受け、その影響と近年のパチンコ業界の経緯をまとめました - イケメン息子とぐうたら猫の成長見守りブログ
パチンコ店全店禁煙!?
まずそのニュースの出所なのですが、実は辿っていくと情報先の記事は既に削除されていて、明確なソースがないんですね。ですので一次情報の正確性は判断できません。二次情報としてはこちらのブログで取り上げられていました。
パチンコ店が全面禁煙の危機!?東京オリンピックまでに実施される可能性も!?
その中の記述を抜粋してみますと、以下のように書かれています。
2020年の東京オリンピックに向けて動き出しているのは、カジノ法案だけではない。
それは健康増進法に絡んで、パチンコ店での全面禁煙化だ。
首都圏のある自治体では、市の条例でパチンコ店の全面禁煙化を図ろうとする動きが出てきている。
「大勢の人が集まるほとんどの場所で禁煙になっている中で、例外的にパチンコ店だけがタバコが吸える。これは外国から来た人がパチンコ店を見たら、日本はどこでもタバコが吸えるものと勘違いしてしまう可能性があります。これはまずいので、条例で禁止にしようとしているところです」(行政関係者)
この情報の信憑性の有無は不明ですが、東京オリンピックも後押しし、世の中の流れとして色々な場所が禁煙に向かっていくことが明らかであるため、パチンコ店の全店禁煙も充分可能性としては考えられます。
関連ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161012-00000546-san-hlth
では、パチンコ店が全店禁煙になった場合に業界にどの程度のインパクトがあるのでしょうか?
結論:縮小はあっても拡大は無し!?
いきなりざっくりした結論から述べます。全店禁煙がルールによって施行された場合、業界全体が縮小することはあっても拡大することは無いのではないかと思われます。
なぜなら、今のパチンコ業界が全く禁煙に向かっていないということが何よりの証拠になります。もし禁煙にしてもパチンコ店が儲かるのであれば、世の中の流れに乗ってパチンコ店もどんどん禁煙に向かっているはずです。確かに禁煙のお店は全くないわけではないですが、実際は殆ど進んでいません。ということは、パチンコ店が「禁煙にするよりも喫煙可能のまま運営することの方が利益が上がると判断した」と考えるのが妥当と思われます。
変化を嫌う、ということも充分進まない要因ではあると思いますけども。
結論を書いてしまったのですが、以下ではもう少し詳しく述べていきます。
客の増減について
じゃあ客は減るの?
残念ながら私はパチンコの中毒性については多少理解できても、喫煙経験が無いのでタバコの中毒性がわかりません。そのため説得力がないかもしれませんが、結局のところ禁煙になっても喫煙ルームなどの設置で全くタバコを吸えなくなるというわけではないですから、禁煙化をきっかけに大量に人が辞めていくことはないと思います。
普通に生活していてタバコを我慢しなければならない場面って近年では結構多いと思います。飲食店でも分煙が進んでますし、場所によっては完全禁煙です。喫煙者の多くは吸えるから吸ってるとか、周りが吸ってるからより吸いたくなるという人が多いと思いますので、これでパチンコを辞めるというレベルまで行く人は少数なのではないでしょうか。
じゃあ誰も辞めないかと言われれば、喫煙環境が心地よくて通っているライトユーザーに関しては、離れていく可能性があると考えます。勝ち負けよりも遊戯を楽しんでいる人でしょうか。影響があるのはこのあたりだと思います。
逆に増える可能性は?
それでは増える可能性はあるかと言うと、非常に厳しいでしょう。
パチンコ・パチスロのイメージというものは既に固定化されています。そこで全店禁煙となったところで「よっしゃ行くか!」となる人は非常に少ないと思います。
もしいるとすれば、パチンコを家族に内緒でやっているサラリーマンが、タバコの臭いがつかなくなるから会社帰りに寄ってみるとか、そんなレベルじゃないですかね。
少なくとも今のままのパチンコ業界のイメージでは無理だと思うので、抜本的に広告を見直したりしてイメージを変えるなどができれば或いは……増えるのかもしれません。が、やっぱり難しいのでは。
業界への影響について
客についてはライトユーザー離れはあるにしてもそれほど劇的な変化がないと述べました。それなら業界への影響も少ないかと言われると、私はそうは思えません。
タバコ休憩によるクールダウンの影響
喫煙可能なパチンコ屋ではパチンコ・パチスロ台を打ちながらタバコを吸っているわけですが、これが禁煙になった場合、タバコを吸うためには一旦台を離れることになります。
そうなると、台を離れて一服し、冷静になることで遊戯を終了したりして稼動が少なくなることが予想されます。喫煙ルームなどの喫煙者が一箇所に集まる場所ではコミュニティもできます。そのコミュニティ内で会話することでも同じような効果があると予想できます。
単純にタバコを吸っている時間は稼動しませんので、そういう意味でも稼動状況には影響を及ぼします。
稼動が少なくなればパチンコ店としてはマイナス要因です。喫煙者が多ければ多いほど、この影響は大きくなります。
ライトユーザー離れによるチキンレース化
パチンコ店に通う人達の中でどのような人たちが店にとってありがたいかと言うと、このような順序になると思います。
- 負けるヘビーユーザー
- 負けるライトユーザー
- 勝つライトユーザー
- 勝つヘビーユーザー
毎日通ってくれて負けてくれる人が店に利益をもたらしてくれるので、当たり前です。
実はこれ、店にとってありがたいだけではなく、客にとってもありがたい客層の順番なのです。パチンコは店と台を通じて結局は人と人で勝ち負けを競っているわけなので、負けてくれる人がいないと勝てません。ライバルは弱いほうが勝ちやすいのは当然です。
この時にライトユーザーが少なくなると、よりヘビーユーザー同士の争いが激しくなり、結局は負けた人からドロップアウトする、チキンレース状態になっていきます。
近年、パチンコの遊戯人口は減少傾向にある一方で売上規模は横ばい状態です。
※2012年~2013年あたりが顕著
参考:パチとスロ 年間一人当たりの売上貢献額が判明! | トレンドジャーナル略してトレジャーブログ
ということは、1人あたりが使用するお金が増えていることになります。
ライトユーザー離れはこの状態に拍車をかけることになり、結果的に人が少なくなって業界全体が縮小していく可能性があります。
個人的に心配していること
ここからは業界の利益とはあまり関係ない、個人的に思うことです。パチンコ屋って本当にモノにあたる人が多いように思います。日常であんなにモノを殴る光景を目にするのってパチンコ屋しかないんじゃないでしょうか。
業界用語では台パンとか強打とか言われてますね。
今まではタバコを吸っていた人は多少なりとも吸うことでストレスを発散させていたわけです。ドヤタバコだってきっとそうでしょう。
それがなくなってしまうことでますます台パンする人が増えたり殺伐とした雰囲気になるんじゃないかと心配しています。そんな世紀末状態にはならないと思っていますが……
まとめ
東京オリンピックに向けて進められていく屋内前面禁煙施策がパチンコ屋に適用された場合、業界がどうなってしまうのかを自分なりに予想しました。
急激な縮小になるとは思えませんが、これ以上拡大することはなかなか考えられないでしょう。他の規制などとの組み合わせ次第では、縮小が加速する要因には充分なり得ると思います。
でもぶっちゃけこれ、パチンコ業界よりタバコ業界の方が大打撃ですよねきっと。
パチンコもタバコも、個人的にはやめちゃった方が色んな意味で健康的な生活を送れるとは思っていますが、ヘビーユーザーの人はそうもいかないんでしょうかね。くれぐれも程ほどに。
最後までご覧いただきありがとうございます。
んだば、まだ。