イケメン息子とぐうたら猫の成長見守りブログ

2014年からパパになりました。SEやってます。子育て記事を中心に、ダメなパパぶりを存分に発揮していきます。

保育園建設断念解決のカギは高齢者ではなく親のマナーと住民との対話

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皆様、こんにちは。

本日朝のニュースで、非常に興味深いものがありました。

www.asahi.com

私も2歳の息子がいます。しかも保育園に通わせています。保育園の建設を住人の反対意見によって断念したというニュースは以前からとても気になっていて、ずっと引っかかっていたんですよね。ですので、このニュースを見て私なりに考えたことを書いていきます。

長いです。目次貼りますので、まとめだけでもどうぞ。

保育園反対のニュースを振り返る

まずは保育園反対で建設を断念したというニュースから振り返ります。最初に大きく話題になったのは千葉県市川市だったでしょうか。

住民が反対、保育園の開園断念 千葉・市川:朝日新聞デジタル

それから暫く経ってこういったニュースはいくつかの場所でも取り上げられていたように思います。私が記憶しているのは兵庫県芦屋市のニュースです。

神戸新聞NEXT|阪神|住民が保育所猛反対 芦屋で開園を断念

どちらも概要としては一緒で、住民が保育園を建設するのに反対し、開園を断念してしまったというものです。

ネットでは議論が発散

このニュースに対して私は当時からネットでたくさん意見を見てきました。主に取り上げられていた論点としては、子供の騒ぐ声が騒音と感じるかどうか、という点と、反対しているのは高齢者が多いのではないか、という点、そしてもう少し深く突っ込んだ意見では、そもそも交通量や道幅の関係から建設する場所が間違っているのではないか、という点です。

で、なぜこんなに発散したかというと、「反対で断念した」という事実以外に具体的な原因や反対側の主張が明確に報道ではわからなかったからなのではないかと私は思っています。「子供がうるさい」や「高齢者が反対している」などの食いつきのよい単語でニュースを出して扇動していたような印象もあります。

市川市については当時もブログで少しだけその点について書きました。

千葉県市川市の保育園問題の真実・実態が知りたい - イケメン息子とぐうたら猫の成長見守りブログ

この情報だけでは一概に住人が悪い、老人が悪い、などと断定することはさすがに難しい状況でした。

ニュースからわかること

冒頭で取り上げられたニュースでは、客観的なデータからこれらを少しずつ紐解き、様々な面から解決の糸口を掴もうとしています。

反対は少数で世代の偏りはない

まず注目したいのは、保育園は迷惑だと思っている人の割合です。ちょっと縦に長いですが、ニュース記事中にあった画像がこちらです。

f:id:kanchi_guy_nice_guy:20161205180255j:plain

出典:近所に保育園、迷惑ですか 高齢者ほど反対って本当?:朝日新聞デジタル

はっきりと反対の立場をとっているのは全体の約4%しかいません。世代別で言うと、30歳未満が約3.5%に対して50歳以上が約5%で差はあるものの、全体として非常に少数であるために無視していい差ではないかと思います。

不安に感じる人は多い

それから同じ画像から他にわかることとして、はっきりと反対の立場をとっている人は少数であるものの、不安に感じる人が多いということです。これに関しては私もそうですが、保育園のごく近くに住んだことがないからなかなか想定することが難しいというところも影響しているのではないでしょうか。

結果的には半数近くの方が少しでも不安に感じると回答しています。それから実際自分は反対しないと思うが、反対する人の気持ちもわかるといった意見もあります。

音のレベルは約74デシベル

できるだけ客観的なデータとして、記事中には音についてこのようなデータを示しています。

2015年に東京都と青森県の様々な規模の保育園10カ所の音レベルを測りました。100人の園児が園庭で遊んでいる時、子どもたちの中心から10メートル離れた場所の音は、騒がしい街頭と同じ程度の約74デシベルでした。

出典:近所に保育園、迷惑ですか 高齢者ほど反対って本当?:朝日新聞デジタル

保育園の音の想定は約74デシベルだそうです。騒がしい街頭って微妙ですが、騒音の目安が書いてあるサイトを見ると、セミの鳴き声(2m)とありました。

騒音値の基準と目安 | 騒音調査・測定・解析のソーチョー

ですので保育園の音のレベルをシチュエーション込みで考えると、家の近くに木が立っていて、そこからセミが鳴いている声を窓を閉めて聞いている状態、というのがわかりやすいのかなと思います。わかりにくかったらすみません。

親や保育園側の配慮不足への不満

朝日新聞デジタルで11月にアンケートを実施したようですが、そのアンケート結果も両面の意見が寄せられていました。

その中で気になった意見があります。

「(略)近隣の保育園を見ても、お迎え時間には、ずらっと路上駐車の車が並び、近隣に迷惑な状態が続いており、改善する兆しも見られない。保育園利用者側に、働いて子供を育てるのは大変なのだから、少しぐらい迷惑をかけてもいいんだという甘えのようなものがあるのではないか。保育園建設に反対する住民が多いのは、このような保育園利用者側のマナーの悪さも原因となっているということにもきちんと触れて欲しい」

「子供を放し飼いにしてちゃんとしつけないのに『社会の一員』『手当を寄越せ』など勘違いの極み。(略)」

「会社の近くで保育園のお迎えに来て立ち話を延々していますが、そんなお母さんを見て育った子供は同じことをしています。(略)」

出典:同上

もの凄い声も中にはありますが私の意見は後述するとして、まずこのような意見があるということは知っておかなければならないですね。保育園のルールが徹底されていなかったり、ルールを破る親がいて、それを住人が良く思っていないということです。

こういった対立をなくすために

全体として見てみると、やっぱり多くの人は保育園建設自体に反対していないということがよくわかります。でも実際に建設を断念するという事態が起こっているのは事実。解消するために必要なことを私の意見も交えて書いていきたいと思います。

やっぱり人と人との会話が大事

何と言っても対話ですよね。殆どこれに尽きると言ってもいいのではと思います。データから見ても、不安に思っている人が多いけど反対したいわけではないことがわかります。では不安を取り除くにはどうしたらいいかと言えば、説明が必要なわけです。

対話に関しては江東区の例が挙げられていました。

東京都江東区はこれまで、区内に予定した保育園建設が遅れたり断念に追い込まれたりしたケースはないといいます。区の担当者は「計画発表の段階でつまずかないように」と、開園の計画が固まると、地域に長く貢献している自治会長や町会長への自宅訪問をします。

出典:同上

ちゃんと準備をしているところではトラブルにはなっていないという例です。全部が全部説明で簡単に解決できるかと言えばわかりませんが、ニュースになった市川市や芦屋市はこういった観点が不足していたと考えるのが自然なのかもしれません。

このことは音についても同じではないでしょうか。

人は、好感を持つ人がたてる音はあまり気にならず、嫌いな人やよく知らない人の音は小さくてもうるさく感じることが調査でわかっています。

出典:同上

こんな記載もありました。とても興味深いですよね。同じ音でも感じ方が違うということです。客観的なデータなどで説明をして理解を得ることで、同じ子供の声でも騒音と感じなくなる可能性があるということですから、尚更事前の準備が大事なんだなと思います。

逆に子供の声を嫌いと思っている人は説明で解決しきらないとも言えますし、単純なことではないのはもちろんですけども。

親として自覚ある行動を

私の立場から最も気をつけなければならないと思ったのがこれです。やっぱりネットでも様々な人が原因の一端が親にあると書いているのを見ました。

先ほど挙げたアンケートで「子供を放し飼い」などという極端な意見は受け入れられないですが、親のマナーによってこういった対立が深くなってしまうという部分は普段から意識する必要があります。

ただ、保育園に通わせている立場として1つ言っておきたいことは、私も周りも保育園に車で行っていなければ一斉に登園することもありませんし、ましてや立ち話をするほど暇な母親を見たことがありません。息子は転園しましたがいずれの園でも同じでした。仕事して保育園に迎えに行って帰って飯風呂その他家事をしたら1日なんてあっという間です。恐らく殆どの親たちがこういったマナーを守る親だと思います。というかそうであってほしいです。

ですので働いていて立ち話とか長居しているという意見が理解できないのですが、もしいるのであればその親たちは自分の子供のため、同じ子育て世代のためにやめてほしいと思います。

子育てしていると常に自分の行動が監視されているようでとても窮屈に思うことは正直あったりしますが、何か悪いことをすると結局それが同じ子育て世代や自分に跳ね返ってくるので、同じ子育てをしている立場の方には、ルールやマナーについては大変でしょうけど守ってほしいと言いたいですね。

それと同時に、少しだけでいいので、もう少しでいいので、社会全体(特にネット)が子育てに寛容であって欲しいと思ったりします。同じ子育て世代はもちろん、違う世代の方が日常生活で助けてくれたり応援してくれるととてつもなく心強いものです。

子育て世代の皆様に読んでほしい

色々書きましたけど、このニュースには私が気になっていたことがたくさん詰まっていて、とても有益だったので元の記事を是非是非子育てをしている人には読んでほしいと思います。

ブックマークのコメント欄では「NIMBY(ニンビー)案件だ」という冷たいコメントも散見されますが、それを前提として見ても着眼点とそのデータ収集は非常に参考になりました。

まとめ

目次から飛んで来た方、ようこそ。今朝取り上げられていた保育園建設断念についてのエントリーを書きました。

【わかったこと】

  • 保育園建設自体に反対しているのは4%
  • 高齢者が必ずしも反対しているわけではない
  • 但し半数近くが騒音に不安を持っている
  • 保育園が隣にあると音は約74デシベル
  • 親のマナーも問題視されている

【解決策として思うこと】

  • 丁寧な事前説明など、対話が重要
  • 親世代も問題を大きくしている自覚が必要

【元の記事はこちら】

近所に保育園、迷惑ですか 高齢者ほど反対って本当?:朝日新聞デジタル

今後こういった切り口の記事が増え、保育園建設断念というニュースが減ることを切に願っています。

 

最後までご覧いただきありがとうございます。

んだば、まだ。